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昭和16年上期に出版された著書

信濃の歌
短篇小説集

信濃の歌(初版)
竹村書房刊
昭和16年3月20日発行 四六判 函
装幀 著者
参考価格 3,000 ~ 6,000
入手困難度 ★★★
深緑色の綺麗な装幀の本です。なかなか状態の良いものは少ないようです。
信濃の歌(初版)函 *1,2
信濃の歌(初版)本
信濃の歌(初版)奥附


信濃の歌(再版)
竹村書房刊
昭和17年1月20日発行 四六判 函
装幀 著者
参考価格 2,000 ~ 4,000
入手困難度 ★★★
最近、この「信濃の歌」の初版、再版がヤフオク等に出品されるようになり再度蔵書を確認したところ、再版に二種類あることに気づきました。以前は、本の装幀が白色のものが再版の標準と思っていましたが、最近出品されている再版を見ると全て共色のものでした。基本的に初版と同じ装幀となっています。
 一方で、頁割が初版と異なっており、作品「手帳」から2頁少なくなっています。不思議なことに目次は初版のままで、改定されていないため目次とずれてしまっています。
 奥附の印刷、発行日付には、初版、再版などの記載がありません。そのため初版と勘違いされることも少なくないようです。奥附をよく見ると下部に横書きで「昭和十六年二月二十日初版発行」との記載があります。再版の際に、敢えて変更したようです。
信濃の歌(再版)函
信濃の歌(再版)本
信濃の歌(再版)奥附

信濃の歌(再版)異装本
竹村書房刊
昭和17年1月20日発行 四六判 函
装幀 著者
参考価格 8,000 ~ 10,000
入手困難度 
★★★★★
初版や標準本に比べて見ると直ぐにわかりますが、本の色が函の共色から白色に変更されています。
その他に、奥附の検印紙が省略されています。印刷見本か、著者贈呈用のようです。
 内容には、再版(標準本)との違いは見つかりませんでした。
なぜ、このような異装本が制作されたのか謎です。不思議な1冊です。
信濃の歌(再版)函
信濃の歌(再版)本
信濃の歌(再版)奥附

「信濃の歌」再版の標準本、異装本

再版標準本(左)は、函と共色の草色に対し、再版異装本(右)は、白色に変更されています。
 また、著者名である「室生犀星」のピッチが狭く変更されています。
確かに、初版、再版標準本では、少し間延びしたように見えます。

信濃の歌(別版)
清水書房刊
昭和21年1月18日発行 B6版 紙装薄表紙
参考価格 1,000 ~ 2,000
入手困難度 ★★
軽装の別版として清水書房より出版されています。
奥附は、裏表紙カバーの裏面という非常に珍しいものです。定価が拾円に訂正されています。
信濃の歌(別版)表紙
信濃の歌(別版)裏表紙
信濃の歌(別版)奥附

戦へる女
長編小説
初出は、非凡閣から出版された「室生犀星全集 巻1」(昭和11年9月15日発行)で、書き下ろしとして掲載されています。その後、単行本として明石書房より出版されました。
巻頭の「序」で、犀星は「本篇は『全集』のために特に数年前に書き下ろしたものであるが、私の唯一の長篇小説であり、もはやこういう人物をあつかわなくなった私のために、苦しかった作家生活を回顧せしめるものであり、襟を正して私はきのうの文学に別れたいのである。」と書いています。
戦へる女
明石書房刊
昭和16年4月17日発行 四六判 函
装幀 岡田富蔵
参考価格 4,000 ~ 6,000
入手困難度 
★★★★★ 
三刷はときどき市場にでてきますが、初版、函附きはほとんどでてきません。先日、ヤフオクで落札しました。貴重な1冊です。その後、函附きの2冊目をヤフオクで落札しました。
戦へる女(初版)函 *1
戦へる女(初版)本
戦へる女(初版)奥附

戦へる女(三刷)
明石書房刊
昭和16年10月25日発行 四六判 函(未確認)
装幀 岡田富蔵
参考価格 3,000 ~ 4,000
入手困難度 ★★★ 
なぜか、市場に出てくるのは三刷が多く、初版、再版はほとんどでてきません。三刷では、印紙のデザインが変更されています。三刷の印紙には、本の裏表紙に記載されている半獣神がデザインされています。
戦へる女(三刷)表紙
戦へる女(三刷)裏表紙
戦へる女(三刷)奥附
半獣神の印紙が特徴

戦へる女 上製本(三刷)
明石書房刊
昭和16年10月25日発行 四六判 函(未確認)
装幀 岡田富蔵
参考価格 4,000 ~ 5,000
入手困難度 
★★★★★
通常本が紙装薄表紙、角背に対し、この一冊は紙装厚表紙、丸背と所謂上製本の装幀となっています。但し、通常本と奥附の内容も同じで、定価もまったく同じです。上製本というより、異装本のカテゴリに入るかもしれません。
このことは「犀星の異装本」の頁にも紹介しています。
現状は、函欠ですが初版には函があったことから、この上製本においても函が存在したものと思われます。
戦へる女 上製本(三刷)表紙
戦へる女 上製本(三刷)裏表紙
戦へる女 上製本(三刷)奥附

長篇小説「戦へる女」の各版の背の写影です。
左側から
・初版(函)
・初版(本)
・三版(通常本)
・三版(異装本)

三版(異装本)は、丸背になっています。残念ながら、再版(二版)と三版の函が入手できていません。


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