「愛の詩集」(初版)掲載
おれがいつも詩をかいてゐると
永遠がやつて来て
ひたひに何かしらなすつて行く
手をやつて見るけれど
すこしのあとも残さない素早い奴だ
おれはいつもそいつを見やうとして
あせつて手を焼いてゐる
時がだんだん進んで行く
おれの心にしみを遺して
おれのひたひをいつもひりひりさせて行く
けれどもおれは詩をやめない
おれはやはり街から街をあるいたり
深い泥濘にはまつたりしてゐる
「愛の詩集」(第三版)掲載
おれがいつも詩を書いてゐると
永遠がやつて来て
ひたひに何か知らなすつて行く
手をやつて見るけれど
すこしのあとも残さない素早い奴だ
おれはいつもそいつを見ようとして
あせつては手を焼いてゐる
時がだんだん進んで行く
おれの心にしみを遺して
おれのひたひを何時もひりひりさせて行く
けれどもおれは詩をやめない
おれはやはり街から街をあるいたり
深い泥濘にはまつたりしてゐる
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