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昭和23年に出版された著書

オランダとけいとが
童話集

オランダとけいとが 少国民シリーズ
小学館刊
昭和23年3月30日発行 B6判
装幀 小穴隆一
参考価格 15,000 ~ 25,000
入手困難度 ★★★★
なかなか市場にはでてきません。また。子供向けの童話集ということでなかなか状態の良いものは少ないようです。
犀星は、昭和23年4月28日の日記に「『小学館』の童話集『おらんだ時計』出来、甚だ薄っぺらな本。絶望、本なんかだしたくない」と酷評していています。(「室生犀星全集 別巻二」p300)
オランダとけいとが(初版) *1,2
オランダとけいとが(初版)裏表紙
オランダとけいとが(初版)奥附

みえ
長篇小説

みえ
実業之日本社刊
昭和23年4月20日発行 B6判
参考価格 2,000 ~ 4,000
入手困難度 ★★★
犀星は、昭和23年4月24日の日記に「『みえ』出来上る。先ず普通の出来也」と書いています。(「室生犀星全集 別巻二」p299)
みえ(初版)カバー *1
みえ(初版)本
みえ(初版)奥附


みえ(別版)
雲井書店刊
昭和32年3月20日発行 新書判 帯
参考価格 1,000 ~ 2,000
入手困難度 ★★

みえ(別版)カバー
みえ(別版)本
みえ(別版)奥附

童女菩薩
短篇小説集

童女菩薩
酣燈社刊
昭和23年4月25日発行 B6判
参考価格 3,000 ~ 4,000
入手困難度 ★★
犀星は、この本について昭和23年4月28日の日記に「『酣燈社』から『童女菩薩』とどく。出来はこのましからず」と書いています。(「室生犀星全集 別巻二」p300)
童女菩薩(初版)表紙 *1
童女菩薩(初版)裏表紙
童女菩薩(初版)奥附

童笛を吹けども
中篇小説

童笛を吹けども アテネ文庫18
弘文堂書房刊
昭和23年5月15日発行 文庫判 帯
参考価格 500 ~ 1,000
入手困難度 ★★
30年以上も前に帯無しを4,000円で買った記憶があります。当時は情報が少なく、文庫本であることも知らず相場も判らなかったため、失敗もいろいろありました。
童笛を吹けども(初版)帯
童笛を吹けども(初版)
裏表紙
童笛を吹けども(初版)奥附

童笛を吹けども アテネ文庫18
弘文堂書房刊
昭和24年7月10日再版発行 文庫判 帯
参考価格 500 ~ 1,000
入手困難度 ★★
この時期のものとしては珍しく再版が出版されています。その間に定価が15銭から30銭と倍になっています。
童笛を吹けども(再版)帯
童笛を吹けども(再版)
裏表紙
童笛を吹けども(再版)奥附

アテネ文庫総目録 1951・9・現在版
この目録の中で「童笛を吹けども」は、「八十才という臺(だい)蓍のうえに、私はいとも静かに乗り移ったのである」という言葉に始まる本書は、この文壇の耆宿(ろうしゅく)が初めて書下ろした人生回想譜である。
しかし単なる叙事記録ではない。それ自體(体)が一つの創作でもあり、同時にまた「文學(学)の出生」を人生其のもの中に探らんとする文学系譜學(学)でもある。六十才に及んで人生というものに対して童児のごとく正直であり謙虚であることに読者は心を打たれるであろう。」と紹介されています。

五つの城
童話集
作品としては、
・ねずみの兄弟
・二人のおばさん
・おにぎり
・蟻の町
・鮎吉、船吉、春吉
巻末には、「あとがき」(磯部忠雄著)が収録されています。
「まえがき」には、犀星が以下のように書いています。
「五つの城」と題をつけたのは、話がこれを書いた私にとってちょうど城のようにたいせつに見えるからその名をつけたのです。
「ねずみの兄弟」と「二人のおばさん」が一等あたらしく書いたものですが、あとは、みな同じ時分にかいたものであります。「蟻の町」はずっと小さい人のお話になるのです。
また、児童書ということで発行数が多く、初版、二刷、重版が確認されており、それぞれ印刷所が異なっています。但し、版下は共通のようです。


五つの城 日本童話選中級
東西社刊、三松堂印刷所 印刷
昭和23年10月10日発行 B6判
参考価格 15,000 ~ 30,000 *10,000
入手困難度 ★★★★
この初版は、インターネットの検索で偶然に見つけて購入しました。驚くほど安価に購入することができました。当時、この「五つの城」はほぼ市場にでていませんでした。最近は、頻繁に市場にでてきています。
五つの城(初版)本表紙 *1,2
五つの城(初版)本裏表紙
五つの城(初版)奥附

五つの城 日本童話選中級(二版)
東西社刊、株式会社東京印刷 印刷
昭和24年8月12日発行 B6判
参考価格 10,000 ~ 15,000
入手困難度 ★★★★★
「室生犀星書目集成(室生朝子、星野晃一編)」に記載のある、「二刷 昭和二十四年八月十二日発行」を新たに入手しました。
奥附の形式が大きく異なっている他、巻末の広告が無くなっています。また、表紙の絵も一部修正されています。
奥附には、以下のような記載がありました。
昭和二十三年十月五日  初版
昭和二十三年十月十日  印刷
昭和二十四年八月十二日 二刷
五つの城(二刷)帯
五つの城(二刷)本
五つの城(二刷)奥附


五つの城 日本童話選中級(重版)
東西社刊、株式会社文政社 印刷
昭和24年10月15日発行 B6判
参考価格 10,000 ~ 15,000
入手困難度 ★★★★★
童話集「五つの城」の重版です。奥附の形式は二刷と同様となっています。
奥附には、以下のような記載となっており「版/刷数」の記載がありません。
昭和二十三年十月五日  初版
昭和二十四年十月十日  印刷
昭和二十四年十月十五日 発行
五つの城(重版)帯
五つの城(重版)本
五つの城(重版)奥附

【新発見】
童話集「五つの城」に収録されている「蟻の町」の初出誌を発見しました。
 それが、この子供雑誌「ツヨイコヨイコ」五月號(第十三巻第二号)です。出版社は小学館で、昭和18年5月1日発行となっています。
 確認したところ「室生犀星文学年譜」(室生朝子、本多 浩、星野晃一編)の童話集「五つの城」では、「蟻の町」の初出誌は"未詳"とされていました。

氷つた女
短篇小説集

氷つた女
クラルテ社刊
昭和23年10月15日発行 B6判
参考価格 2,000 ~ 3,000
入手困難度 ★★
2万部と出版数も多く容易に入手することができます。
氷つた女(初版)本表紙 *1
氷つた女(初版)本裏表紙
氷つた女(初版)奥附


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