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李朝夫人 |
随筆集
巻頭の「序」に犀星が「収録の随筆は新聞雑誌に短い物をもとめられるたびに、毎朝綴った文章で、一篇として夜の時間に書いた物はない」と書いています。
「序」の記載どおりに、収録された作品の初出は、「暮らしの手帖」、「読売新聞」、『朝日新聞」、「東京新聞」、「北国新聞」などとなっています。
また、表紙は安西啓明氏の猫2匹の絵です。
李朝夫人
村山書店刊
昭和32年4月20日発行 四六判 カバー
参考価格 2,000 ~ 3,000
入手困難度 ★★ |
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李朝夫人(初版)カバー
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李朝夫人(初版)本
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李朝夫人(初版)奥附
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夕映えの男 |
長篇小説
巻末の犀星の「解説」には、「『夕映えの男』はもと『本の売れない男』と命題されたものだが、さういう命題は書物にすべきものではないことを知って、あらためたのである。」との記載があります。
夕映えの男
講談社刊 初版6,000部発行
昭和32年6月15日発行 四六判 カバー
参考価格 2,000 ~ 3,000
入手困難度 ★★ |
耳付きのカバーのため、カバーがきれいな状態で残っているものは少ないようです。
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夕映えの男(初版)カバー*2
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夕映えの男(初版)本
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夕映えの男(初版)奥附
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写真左は「夕映えの男」に収録されている「蟲姫日記」の初出誌である「婦人之友 第四十八巻第三号」婦人之友社刊(昭和29年3月1日発行)
です。
その後、この「蟲姫日記」は、「故郷の町・蟲姫日記(113部限定特装版)」成瀬書房社刊(昭和62年8月1日発行)に収録されています。 |
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哈爾濱詩集 |
詩集
巻頭に「昭和12年4月の終わりに満州に旅行し、大連、奉天を経て哈爾濱(ハルビン)に入り1週間滞在した。この哈爾濱詩集を発表したいとの思いを永い間持っており、20年間その機会がなかった」との旨の思いを書いています。
哈爾濱での成果としては、この「哈爾濱詩集」以外に毎日新聞に連載された長篇小説「大陸の琴」などがあります。
哈爾濱詩集 限定1,000部(各冊番号記載)
冬至書房刊
昭和32年7月10日発行 四六判 カバー
装幀 著者、題字 畦地梅太郎
参考価格 4,000 ~ 5,000
入手困難度 ★★ |
この「哈爾浜詩集」について「室生犀星全詩集」(昭和三十七年三月十日 筑摩書房刊)の巻末の「解説」で犀星自身が、以下のように記しています。
「昭和十二年五月哈爾浜に赴き、奉天、大連等の満洲の曠野を彷徨した。殆んど生涯にはじめての遠距離の旅行であつた。その吟詠がこの詩集の制作を促がし旅行ぎらひの私としては、脚で何かを踏み破つた思ひであつた。
詩もその作家の生活に紆曲のあつた時に一挙に誦せられることは、この全詩集を読み来つてはじめて肯けるやうである。小説【大陸の琴】もその折の作品であつたが、私にはこれらの朗吟風な詩が今日これを眺めて飽くることのないのも、もはや曠野がずつと我々とはなれてゐる景色になつたことと併せて、懐かしいといはざるをえないのである。曠野には暑く熱して火のやうな鳥が啼いてゐる。」
耳付きカバー装です。限定1,000部発行ですが、比較的市場に流通しています。概して詩集の評価価格は小説等に比較して低いようです。この詩集の装幀も凝ったものですが、状態の良いものが比較的安価に入手できます。
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哈爾濱詩集(初版)カバー
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哈爾濱詩集(初版)本
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哈爾濱詩集(初版)奥附
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哈爾濱詩集(別版)
冬至書房新社刊
昭和55年5月30日発行 四六判 カバー、函
参考価格 2,000 ~ 3,000
入手困難度 ★ |
哈爾濱詩集(別版)は、初版と異なり函、および外函付きになります。その他は、奥附を除きほぼ同じ装幀です。
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哈爾濱詩集(別版)カバー
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哈爾濱詩集(別版)本
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哈爾濱詩集(別版)奥附
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哈爾濱詩集、大陸の琴
講談社文芸文庫刊
平成21年9月10日発行 文庫判 カバー、帯
販売価格 1,575
入手困難度 現在も入手可能 |
犀星の唯一の海外旅行であったハルビン旅行に関する作品、表題の哈爾濱詩集・大陸の琴に「駱駝行」、「あやめ文章」を抄録して1冊に編集しています。
講談社文芸文庫の特徴である丁寧な解説、年譜、著書目録が巻末に収録されています。この解説は三木卓氏によるものです。
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哈爾濱詩集、大陸の琴
カバー
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哈爾濱詩集、大陸の琴
本
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哈爾濱詩集、大陸の琴
奥附
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杏つ子 |
長篇小説
杏つ子
新潮社刊 初版10,000部発行
昭和32年10月20日発行 四六判 カバー、帯
参考価格 3,000 ~ 4,000
入手困難度 ★ |
ベストセラー小説となり、33年には映画化されています。
初版にはあんずっこと書かれた帯が附いていますが、昭和33年1月に読売文学書を受賞しため、その後の重版の帯には「読売文学賞受賞」との記載があります。
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杏つ子(初版)表紙、帯*2
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杏つ子(初版)本
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杏つ子(初版)奥附
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杏っ子(初版)帯
杏つ子(16刷)
新潮社刊
昭和33年2月23日発行 四六判 カバー、帯
参考価格 500 ~ 1,000
入手困難度 ★ |
昭和33年1月に読売文学賞を受賞したことを受け、この16刷の帯には「読売文学賞受賞」との記載があります。
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杏つ子(16刷)表紙、帯
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杏つ子(16刷)本
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杏つ子(16刷)奥附
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杏っ子(16刷)帯
長篇小説「杏っ子」の初出である東京新聞夕刊の切り抜き全271回分を入手*2
東京新聞夕刊に昭和31年11月19日から昭和32年8月18日まで連載され、後にベストセラーとなった長篇小説「杏っ子」の切り抜き全271回分を先日、ヤフオクで落札しました。非常に丁寧に切り抜き整理されたもので本当に手をかけて集められたもののようです。金沢の室生犀星記念館等には所蔵されているものの、ほとんど残っていない非常に貴重なものです。挿絵は、画家の安西啓明氏です。
まず、第1回と最終回(271回)を書籍と比較してみましたが、旧仮名漢字の違いのみで、その他に違いはありませんでした。(これも意外で、新聞は新仮名漢字が使われており、後から出版された書籍の方に旧仮名漢字が使われていました。) |
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監督 成瀬巳喜男で映画化(公開 昭和33年5月13日)された「杏っ子」の映画台本をヤフオクで入手しました。その他に「場面表・ロケ、セット割り」と「STDIO
MAIL」(案内リーフレット)もセットとなっていました。東宝「杏っ子」のパンフレットは別で入手したものです。 |
左:映画台本*2、右:場面表・ロケ、セット割*2
東宝スタジオ・メール NO.543*2
東宝「杏っ子」パンフレット*2 |
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キネマ旬報 第196号(昭和33年2月1日発行)*2
監督 成瀬巳喜男で映画化(公開 昭和33年5月13日)された「杏っ子」のシナリオ(脚本 田中澄江、成瀬巳喜男) が掲載されています。 |
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テレビ台本「杏っ子」⑦⑨(日本テレビ系列)*2
日本テレビ系列でテレビドラマとして昭和37年9月3日から放映された「杏っ子」の放送台本です。
(原作:室生犀星、脚本:池田一朗、音楽:池田正義、演出:蒲生順一、主演:朝風みどり)
医師役の「永井玄哉氏」の旧所有のもののようです。
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テレビ台本「娘の結婚」(原作 室生犀星「杏っ子」より)*
第二週(6~10)、第三週(11~15)、第六週(26~30)、第七週(31~35)
フジテレビ系列でライオン奥様劇場として昭和51年11月1日~12月31日に放映された「娘の結婚」の放送台本です。
(原作:室生犀星、脚本:岡本克己、監督:山本邦彦、帯盛廸彦、主演(杏子):佐野厚子)
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杏つ子(別版)
新潮社刊
昭和37年6月10日発行 文庫判 カバー
写影は、昭和56年5月15日32刷
参考価格 500 ~ 1,000
入手困難度 ★ |
「杏っ子」は、文庫本で今でも容易に購入することのできます。この新潮社版は、表紙に初版と同じ絵が使われています。
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杏つ子(別版)表紙
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杏つ子(別版)本
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杏つ子(別版)奥附
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