見つけました。日本近代文学館で「日本近代文学館所蔵資料目録30 結城信一コレクション目録」(以降「結城信一コレクション目録」)が刊行物として販売されていることを。
そこには、「氏収集の室生犀星初版本などを含む359点」とあり、この時点で結城信一氏の犀星の蔵書が今は日本近代文学館に収納されていることがわかりました。
http://www.bungakukan.or.jp/
こうなったら目黒区駒場にある日本近代文学館に行って、その「結城信一コレクション目録」を手に入れるしかありません。
ということで、先日行ってきました。受付で展示室入場料を払うと同時にこの「結城信一コレクション目録」を購入しました。一刻も早く中を見たかったのですが、まずは展示を見ることにしました。
そこには「性に眼覚める頃」の初版が1Fに、2Fの展示室には忘春詩集等が展示されていました。(詳細割愛)
「日本近代文学館所蔵資料目録30 結城信一コレクション目録」販売価格630円
この目録から多くのことがわかりました。
結城信一氏が亡くなったのは昭和59年10月26日。夫人の松橋宗子氏から結城信一氏の蔵書の寄贈を受けたのが翌年の昭和60年4月。
結城信一氏の思いの詰まった犀星の初版本等のコレクションが散逸することなく、そのままの形で日本近代文学館に納められたのです。
目録には、「室生犀星の著書等224冊、雑誌15種42冊」等となっており前述の月報の「百四十冊の線」から大幅に増えています。
また、それ以外に結城信一氏の原稿なども収められており、その中には「室生犀星全集(新潮社刊)」別巻二の巻末に収録されている書誌の調査メモや志稿なども含まれていました。
ということで、改めて「室生犀星全集(新潮社刊)」別巻二の巻末の「書誌」を見直してみると32頁に及ぶ充実したもので、確かに最後に「結城信一編」との記載があります。
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