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最終更新日 2022年9月17日


ここ半年で入手しました雑誌類を反映しました。(9月17日)
室生犀星の著書を探すならここから【50音順】
「児童雑誌の中の犀星」頁を更新 2022/9/17
犀星著書蒐集の記録【最新】頁を更新 2022/9/13
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犀星文学論集「犀星文学 女ひとの形象」(外村 彰 著)が出版されました(2022年9月13日)
 安田女子大学文学部日本文学科教授の外村 彰先生より最新刊の犀星文学論集「犀星文学 女ひとの形象」(龜鳴屋刊、令和4年7月1日発行)を寄贈いただきました。
 外村先生の犀星文学論の二冊目となる単行本で、一冊目は「犀星文学 いのちの呼応 -庭といきもの-」(鼎書房刊、平成24年11月16日発行)で、犀星に対する強い思いを感じましたが、今回は「女ひと」をテーマに特段の思い入れで書かれています。
 後跋の中で、今回の著書では「女性像を描く作品世界からのアプローチを試みて、あらためて犀星文学の魅力を考察」と紹介しています。
婦人雑誌「婦人俱楽部」昭和12年8月号附録に犀星の手紙文例を発見(2022年9月13日)
 婦人雑誌「婦人倶楽部」昭和12年8月号附録「ペン字上達法を兼ねた婦人手紙文全集」(菊池寛編)に犀星の手紙文例を見つけました。
 犀星が、手紙文例として書いたもので、女性の文体で「轉地療養中の友へ」と「轉地療養中の友へ(返事)」の二文例で、仮想の場面を想定して書かれたもののようです。(p.36掲載)
 この本や作品に関して、「室生犀星文学年譜」室生朝子、本多 浩、星野晃一編(明治書院刊、昭和57年10月20日発行)、「室生犀星書目集成」室生朝子、星野晃一編(明治書院刊、昭和61年11月25日発行)を確認してみましたが、記載はありませんでした。
 新発見のようです。文学作品ではありませんが。

雑誌「女性」第一巻第三號を入手(2022年7月2日)
 雑誌「女性」第一巻第三号(新生社刊、昭和21年6月1日発行)を入手しました。
 目次には、「若葉(俳句)室生犀星」の記載があり、巻頭の表紙裏にその「若葉」が掲載されていました。
この「女性」に掲載されていた「若葉」の俳句は以下の10句で、確認したところ「室生犀星句集 魚眠洞全句」(北国出版社刊、昭和52年12月30日発行)に初出誌としてこの雑誌が紹介され、これらの俳句が掲載されていました。残念ながら、新発見ではありませんでしたが。

春雨や 朽木にやどる蝶一つ
蝶よぎるやさ肩越しの芝生山
垣結うて埃しづまる春の雨
わらんべのはなふいてやる若葉かな
柿若葉時計きき入る藁屋敷
あつものやなんの若芽か茜めく
なまめきて襷かけたる若葉かな
芦若葉渡舟のみちのつきにけり
灯もやがてくれる若葉の村に入り
柿若葉くちをすゝぐも背戸の川
c
幼児雑誌「ツヨイコヨイコ」昭和19年2月号を入手(2021年12月16日)
 以前、【新発見】犀星の童話「蟻の町」の初出誌発見として
童話「蟻の町」の中の「蟻一郎」が掲載された幼児雑誌「ツヨイコヨイコ」五月號(第十三巻第二号、小学館刊、昭和18年5月1日発行)を紹介しましたが、その後「ツヨイコヨイコ」を追加で4冊入手しました。
 その中で、最終話「蟻の夢(その二)」が掲載された「ツヨイコヨイコ」昭和十九年二月號を入手し、童話「蟻の町」が掲載されたのが、「ツヨイコヨイコ」昭和十八年二月號~昭和十九年二月號とほぼ特定することができました。
 初回の昭和十八年二月號は、まだ現物での確認はできていませんが、童話集「五つの城」に掲載された「蟻の町」の書き出しが「二月は一ばん寒い月でありますから」となっていることから、掲載月号に合わせたものと思われます。
(また、昭和十八年正月號も入手していますが、そこには「蟻の町」の掲載はありませんでした。表紙には「幼稚園」改題との記載がありました。)
 参考までに、初出誌の想定を表にしています。蔵書に「〇」があるものは現物確認できているものです。
雑誌「キネマ旬報」No.556(昭和10年10月21日号)を入手(2022年1月22日)
 映画好きの犀星は雑誌「キネマ旬報」(キネマ旬報社刊)によく寄稿していましたが、6冊目となるNo.556を入手しました。(左写真)
 現時点で、「キネマ旬報」に犀星の作品が掲載されていることが判明しているのは以下の6冊で、掲載作品を確認することができました。
No.449(昭和7年10月1日発行)随筆「表情制作」 
No.484(昭和8年10月1日発行)随筆「鐵條網」p.64、p.67
No.523(昭和9年11月11日発行)随筆「批評を目的としないで見てみたい」
No.556(昭和10年10月21日発行)随筆「生命の花」p.74~75
No.574(昭和11年5月1日発行)詩「白晝(昼)夢」
No.592(昭和11年11月1日発行)随筆「映画雑感」


NHKのグレーテルのかまどに犀星が登場
2020年12月28日(月) NHKのEテレ1のグレーテルのかまどで、「室生犀星のようかん」がアンコール放映されました。(初回放送 2020年1月13日(月)
詳細は、NHKのサイトでhttps://www.nhk.jp/p/kamado/ts/VNWVWYKX3Q/schedule/te/6J125QXK1N/
最後のテロップで取材協力として「室生犀星書籍博物館」が紹介されていますが、今回番組内で紹介された「幼年時代」はじめ犀星の著書を番組撮影に提供させていただきました。
 私はよく実家へ遊びに行った実家はすぐ裏町の奥まった広い果樹園にとり圏まれた小じんまりした家であった。
 そこは玄関に槍が懸けてあって檜の重い四枚の戸があった。父はもう六十を越へていたが、母は眉の痕の青青した四十代の色の白い人であった。
 私は茶の間へ飛び込むと、「なにか下さいな。」と、すぐお菓子をねだった。その茶の間は、いつも時計の音ばかりが聞えるほど静かで、非常にきれいに整頓された清潔な室であった。「またお前来たのかえ。たった今帰ったばかりなのに。」
 そう言って茶棚から菓子皿を出して、客にでもするように、よく
ようかんや最中を盛って出してくれるのであった。
 母は、どういう時も菓子は器物に容れて、いつも特別な客にでもするやうに、湯気のあがる温いお茶といっしょに添えてくれるのであった。
~「幼年時代」室生犀星著より

この室生犀星書籍博物館について
室生犀星は詩人として小説家として150冊を超える著書を出版しています。再版、別版の類を含むと優に200冊を超えています。
犀星は自身の著書に対し並々ならぬ愛情と情熱を持ち、その思いは装幀、造本にまで貫かれています。「装幀は、その本の内容を色や感じで現すべきだが、その書物の内容を知るのは著者以外にない、装幀に一見識持たない著者があるとしたら、それこそ嗤うべき下凡の作者である」とまで言い切っています。
作品には、文庫本や全集などで容易に接することができますが、やはり初版本から全身で感じることが犀星を深く知ることになると思い、このHPでは初版本を中心に犀星の著書の書影を掲載しています。

この「室生犀星書籍博物館」では、最初に出版された初版本から今も書店で購入できる本までを大正10年より前は著書別に、その後は出版年毎に掲載しています。
 ここに掲載しました書籍の写真は基本的には私自身の蔵書を撮影したものです。できる限り函、帯など出版当時の状態に近いものを掲載しています。
(今時点で、犀星の単行本で入手できていないのは、詩集「抒情小曲集 特製本限定35部」四季社刊(昭和9年12月5日発行)の一冊で、その他、異装本が数冊、完本(函欠等)ではないものが10冊程度あります。そのため、一部未掲載のものがあります。)

 また、参考のために、その書籍の参考市場価格を記載しています。
この価格はこれまで市場で実際に販売されていた価格を参考にあくまで私の主観で決めているもので、なんら保証するものではありません。また古書価は本の状態により大きく変わりますので、状態が良い場合には、これ以上の価格が付くことも珍しくありません。特に最近ではヤフオクで非常にコンディションが良いものが出品されるようになってきました。当時の状態そのままに残っているというのは非常に貴重で、落札価格も比較的高価になってきています。

犀星ファンの方からや犀星に関する質問などございましたらお気軽にメールを頂戴できればと思います。
このホームページにつきまして、ご意見や要望、掲載の内容に誤りがあった場合には、ぜひメールでご連絡いただければと思います。
E-mail:
p_kojima@ma.medias.ne.jp

「このホームページで使用している画像は著作権の侵害を目的としたものではありません。著作権に関して問題がある場合は、早急に対処させていただきますので、お手数ですがメールにてご連絡くださいますようお願いいたします。」

書籍情報の見方
各書籍毎に以下の表が掲載されてます。見方は以下の通りです。
 ①書名
 ②出版社名
 ③その書籍の発行日、およびサイズ、函、カバー等が付属している場合は表記しています。
 ④装幀者名
 ⑤この著書を実際に読むことができるサイトを紹介しています。
 ⑥一般的な古書価(完本美品)を表示しています。
  (函欠)は、その状態での一般的な古書価を表示しています。
  また、*は直近でのヤフオク等での落札価格を表示しています。
 ⑦入手困難度を星の数で表現しています。星の数が多いほど入手が困難であることを示しています。
  最大★5つ。

 
(例)
 新らしい詩とその作り方①
 文武堂書店刊②
 大正7年4月10日発行 四六判 函③
 装幀 恩地孝四郎
 国立国会図書館デジタルコレクション http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/959361
 参考価格 40,000 ~ 60,000 (函欠 5,000 ~ 10,000)*38,680⑥
 入手困難度 ★★★★⑦


犀星の評論「剃刀の刃(かみそりのやいば)」が掲載された「私の人生論」(2021年4月3日)

  この「私の人生訓」(誠文堂新光社刊、昭和27年6月1日発行)には、犀星の評論「剃刀の刃(かみそりのやいば)」が収録されています。(p.31~34)
 「室生犀星書目集成」室生朝子、星野晃一編(明治書院刊、昭和61年11月25日発行)にも記載がなく単行本、全集など未収録の作品だと思われます。
 この作品は、「人にものを教へるということは、容易にできるものである。対手よりちょっと物知りであったら、その物知りの分だけを教へることが出来るのだ。教へるということは教へるだけであって、責任はない。」との独特な書き出しで始まっています。
新たな犀星作品の発見?(2021年3月2日、3月13日修正)


 子供向け詩集「動物詩集」(日本絵雑誌社刊、昭和18年9月5日発行)に掲載されています「かにのうた」は、これまで「室生犀星書目集成」室生朝子、星野晃一編(明治書院刊、昭和61年11月25日発行)で、初出誌は、「少国民の友 昭和18年7月号」(小学館刊、昭和18年7月1日発行)とされていました。
 ところが、実際に「少国民の友 昭和18年7月号」目次裏に掲載の「かにのうた」を確認したところ、「動物詩集」に掲載の「かにのうた」とは、まったく別の作品でした。
 これで、「少国民の友 昭和18年7月号」の「かにのうた」は、単行本等未掲載作品、一方で「動物詩集」の「かにのうた」は、初出誌"不詳"となり、より謎が深くなりました。
 その後、金沢の室生犀星記念館から、この「少国民の友 昭和18年7月号」の「かにのうた」が、「定本室生犀星全詩集」(冬樹社刊、昭和53年12月20日発行)第三巻に掲載とのご連絡をいただきました。
 確認したところ、「未刊行詩篇」の昭和18年に収録されていました。出典もしっかり「少国民の友」七月号とされていました。ありがとうございました。
 その後、室生洲々子編の「動物詩集」(龜鳴屋社刊、令和元年8月1日発行)を確認したところ、その両方の「かにのうた」がしっかりと収録されていました。
 また、その紹介YouTubeも公開されています。
 室生犀星「動物詩集」全編 朗読*朗読小屋浅野川倶楽部
 身近なところで出合うことができます。
「文藝林泉」に掲載の随筆「天龍寺の下駄」の初出誌を発見(2021年2月27日)


 随筆集「文藝林泉」(中央公論社刊、昭和9年5月23日初版発行)に掲載されています随筆「天龍寺の下駄」の初出誌を見つけました。
 「室生犀星書目集成」室生朝子、星野晃一編(明治書院刊、昭和61年11月25日発行)では、この「天龍寺の下駄」は、初出誌・紙 "未詳”とされています。
 その初出誌が、この雑誌「体制」二月号(制作社刊、昭和9年2月5日発行、第一巻第二号)です。発行日付も近く、間違いないと思われます。
 内容を確認したところ、同一の作品でしたが、初出誌の「制作」では、「履物」や「履く」を「覆物」、「覆く」との誤植があり、これらは「文藝林泉」では、正しい表記になっていました。
 犀星の無念さが、想像されます。
 月刊「さきがけ 」新年号(第三巻第一号)入手(2021年2月23日)
 先日、インターネット古書店で「犀星」をキーワードとして検索していると月刊「さきがけ」 新年号(第三巻第一号)(秋田魁新報社刊、昭和20年12月30日発行)という珍しい雑誌を見つけ、購入しました。
 内容を確認したところ、犀星の随筆「三度目の正月」(p.5)が掲載されており、軽井沢での三度目の正月の生活が書かれていました。
 確認したところ「室生犀星文学年譜」室生朝子、本多 浩、星野晃一編(明治書院刊、昭和57年10月20日発行)、「室生犀星書目集成」室生朝子、星野晃一編(同刊、昭和61年11月25日発行)のどちらにも記載はありませんでした。
 雑誌の中では、未知の犀星がまだまだ見つかる可能性があります。
雑誌「旅」12月号 犀星の随筆「ふるさとは遠くにありて想うもの」(2020年4月29日)
雑誌「旅」昭和27年12月号(第26巻第12号)日本交通公社刊、昭和27年12月1日発行に、犀星の随筆「ふるさとは遠きにありて想うもの 金沢の町をかたる」が掲載されていました。(p.26 ~ 29)
 「室生犀星文学年譜」(室生朝子、本多 浩、星野晃一編)を確認したところ、その後単行本や全集などに収録されていないようです。

 「金沢には犀川と浅野川との二つの流れがあって、その二つの流れに小さな町がぎっしりと両岸に実りながら、まるで杏の枝に杏が一杯もみついているように見えた。私は犀川のへりに家があったからたまにしか、浅野川の方の町に行かなかった。…」
ちょっと違う話題ですが
以下のURLは、「紙で作った日本建築のブログ」です。
http://kaz476.blog.fc2.com/

右の写真は天平宝字3年(西暦759年)に創建された
唐招提寺です。
その他に、遷宮のあった伊勢神宮江戸城天守閣 第三期厳島神社京都御所(紫宸殿)などの日本建築を紙で再現した模型の写真がアップされています。
興味のある方はぜひ立ち寄ってください。

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