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最終更新日 2020年4月10日


室生犀星の著書を探すならここから【50音順】
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犀星著書蒐集の記録【最新】頁を更新 2020/2/22

NHKのグレーテルのかまどに犀星が登場しました。
2020年1月13日(月) NHKのEテレのグレーテルのかまどで、「室生犀星のようかん」が放映されました。(再放送 1月20日(月)午前10時25分~午前10時50分 NHK Eテレ)
詳細は、NHKのサイトで https://www4.nhk.or.jp/kamado/x/2020-01-13/31/12244/1440029/
最後のテロップで取材協力として「室生犀星書籍博物館」が紹介されていますが、今回番組内で紹介された「幼年時代」はじめ犀星の著書を番組撮影に提供させていただきました。
 私はよく実家へ遊びに行った実家はすぐ裏町の奥まった広い果樹園にとり圏まれた小じんまりした家であった。
 そこは玄関に槍が懸けてあって檜の重い四枚の戸があった。父はもう六十を越へていたが、母は眉の痕の青青した四十代の色の白い人であった。
 私は茶の間へ飛び込むと、「なにか下さいな。」と、すぐお菓子をねだった。その茶の間は、いつも時計の音ばかりが聞えるほど静かで、非常にきれいに整頓された清潔な室であった。「またお前来たのかえ。たった今帰ったばかりなのに。」
 そう言って茶棚から菓子皿を出して、客にでもするように、よく
ようかんや最中を盛って出してくれるのであった。
 母は、どういう時も菓子は器物に容れて、いつも特別な客にでもするやうに、湯気のあがる温いお茶といっしょに添えてくれるのであった。
~「幼年時代」室生犀星著より
雑誌「ホープ(Hope)」2月号(第二巻第二号)に犀星が(2020年4月3日)

先日、雑誌「ホープ(Hope)」2月号(昭和22年2月1日発行) をインターネット古書店で見つけて購入しました。
 特集「信濃路の作家たち」で、犀星を含め佐藤春夫、正宗白鳥の文章が軽井沢等での写真とともに紹介されていました。
 「室生犀星文学年譜」(室生朝子、本多 浩、星野晃一編)を確認したところ(p.254)その後、単行本や全集等に収録されていないことがわかりました。
 犀星の文章は無題で、以下のような内容でした。
 うしろの山からすぐ屋根の上に、一と跨ぎに歩く奴がゐる。栗鼠でも猫でもない、裏山に散歩に来た人が、屋根の上を歩くのだ。
屋根の下でことしで三年冬越しをする家族四人が、つねに氷點下十五度のなかで、ふう、ふうといつて暮すのである。
余り寒いと、却つてうふういふのである。熱いのと渝りがない。
 足袋は二足。手袋も二つあて嵌め、毛皮の耳あてのついた帽子をかむつて、すつかり氷つた川を見に行く、泡までそのまま氷つてゐる。
 星が本の根の上に光る。裏山を下から見上げるとさうなのだ。
 じやがいも、にんじん、ねぎ、きやべつ、明けても暮れてもじやがいもの羹である。そして炬燵で親子四人が足をまげろ、あつちへまげろで喧嘩だ、明けても暮れてもである。
 冬にはいると、僕の小説は提灯を點けて歩く。日がすぐ暮れるからである。
【新発見】雑誌「新天地」7月号(第十四巻第七号)に犀星の詩が(2020年3月28日)

先日、雑誌「新天地」7月号(昭和18年7月1日発行) をインターネット古書店で見つけて購入しました。
 犀星の詩「行春」が掲載されていました。
 「室生犀星文学年譜」(室生朝子、本多 浩、星野晃一編)には記載がなく、「室生犀星書目集成」(室生朝子・星野晃一編)を確認したところ「行春」との題名の詩が「定本室生犀星全詩集」第三巻に収録されていることがわかりました。(p.178~p.179)
 ただ、この詩には初出の記載はありませんでした。
 さらに、確認したところ詩の後半がカットされていることが判りました。犀星の意思によるものか、あるいは別の作品なのかはわかりません。
雑誌「文學時代」昭和5年3月号 (2020年4月10日)

この「文學時代」昭和5年3月号(新潮社刊、昭和5年3月1日発行)には、以下のように犀星の作品や記事が計3つ掲載されています。
 ・作家取材グラビア「日向にて」で犀星を含む3人の作家が作家本人の写真とともに紹介されています。(p.82)
 ・特集_人物随筆「私の最も興味のある人物」で、犀星は「萩原朔太郎」を書いています。(p.82~p.84)
 ・その他にも、小説「ハト・ハナ」が収録されています。(p.161~p.170)
 このうち、随筆「萩原朔太郎」と小説「ハト・ハナ」は、「薔薇の羹」(改造社刊、昭和11年4月7日発行)に収録されています。
雑誌「童話読本」第二号 昭和27年5月1日発行(2020年4月10日)

先日、インターネット古書店から雑誌「童話読本」第二号(紀元社刊 昭和23年10月1日発行)を購入しました。
 この本は、小学生中級向け児童雑誌として出版されたもので、犀星など8名の作家の童話が収録されています。。
 犀星の作品としては童話「母へび」が、鈴木信太朗氏の絵とともに掲載されています。(p.35~p.44)
 この雑誌や作品に関して「室生犀星文学年譜」(室生朝子、本多 浩、星野晃一編)を確認したところ、記載はあったもののその後、単行本や全集等には収録されていないようです。

金沢の「室生犀星記念館」を訪問しました。(2019年11月30日)


写真上右は、記念館に張られていました企画展の案内です。
上左は、当日の雨宝院と犀川です。木が紅葉で綺麗でした。
写真下は、豆本ペンダントです。

企画展「犀星スタイル 武藤良子原画展」が11月16日(土)から始まりましたので、先日早速、犀星記念館を訪問しました。
 正直、最初に武藤良子氏の描いた犀星には違和感を感じていましたが、記念館で原画を犀星縁のさまざまなモノとオーバーラップしながら見たことで、帰りには犀星にしか見えなくなりました。
 この企画展は、2020年3月8日(日)まで、開催されています。
 また、記念館では豆本のペンダントとブローチが販売されていました。思わす「愛の詩集」と「第二愛の詩集」の豆本ペンダントを買って帰りました。本の中にもしっかり印刷されています。初版本の雰囲気がバッチリでています。

軽井沢高原文庫を訪問しました。(2019年11月23日)



軽井沢にある「軽井沢高原文庫」を訪問しました。
http://kogenbunko.jp/
 既に、この時期、朝は氷点下とのことで新幹線を降りた際には、雨が降っていたこともあり、なかなかの寒さを感じました。
 これまで、軽井沢では「室生犀星記念館」には訪問したことはありますが、「軽井沢高原文庫」は、初めて訪問しました。
 企画展として、「四季派の詩人たち ~立原道造を中心に~」が開催されていました。
 残念ながら、この寒さのために、12月1日から2月28日まで冬季休館となります。

 帰りに「室生犀星記念館」に寄りました。7月まで保存補修工事が行われており、7月25日から開館していましたが、11月4日で終了し、残念ながら閉館していましたので、柵越しに写真を撮ってきました。

評論集「新(ら)しい詩とその作り方」が国書刊行会から復刊されました

「新らしい詩とその作り方」
改訂新版(第三版)
京文社書店刊
昭和13年6月1日発行

評論集「新らしい詩とその作り方」は、初版が大正7年4月10日に文武堂書店から出版され、その後改訂版が大正14年4月5日に出版されています。
 しかし、これまで全集にも収録されておらず、気軽に読むことができませんでしたが、今回国書刊行会から「新しい詩とその作り方」として復刊されました。
 第29章まであることと、犀星の「再刊小言」が収録されていることから初版ではなく左写真の改訂新版(第三版)を底本としているようです。
これにより、「新しい詩とその作り方」を手軽に読むことができるようになりました。

書籍情報の見方
各書籍毎に以下の表が掲載されてます。見方は以下の通りです。
①書名
②出版社名
③その書籍の発行日、およびサイズ、函、カバー等が付属している場合にはそれを表記しています。
④装幀者名
⑤この著書を実際に読むことができるサイトを紹介しています。
⑥一般的な古書価(完本美品)を表示しています。(函欠)は、その状態での一般的な古書価を表示しています。また、*は直近でのヤフオク等での落札価格を表示しています。
⑦入手困難度を星の数で表現しています。星の数が多いほど入手が困難であることを示しています。最大★5つ。
新らしい詩とその作り方①
文武堂書店刊②
大正7年4月10日発行 四六判 函③
装幀 恩地孝四郎
国立国会図書館デジタルコレクション http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/959361
参考価格 40,000 ~ 60,000 (函欠 5,000 ~ 10,000)*38,680⑥
入手困難度 ★★★★⑦

ちょっと違う話題ですが
以下のURLは、「紙で作った日本建築のブログ」です。
http://kaz476.blog.fc2.com/

右の写真は天平宝字3年(西暦759年)に創建された
唐招提寺です。
その他に、遷宮のあった伊勢神宮江戸城天守閣 第三期厳島神社京都御所(紫宸殿)などの日本建築を紙で再現した模型の写真がアップされています。
興味のある方はぜひ立ち寄ってください。


この室生犀星書籍博物館について
室生犀星は詩人として小説家として150冊を超える著書を出版しています。再版、別版の類を含むと優に200冊を超えています。
犀星は自身の著書に対し並々ならぬ愛情と情熱を持ち、その思いは装幀、造本にまで貫かれています。「装幀は、その本の内容を色や感じで現すべきだが、その書物の内容を知るのは著者以外にない、装幀に一見識持たない著者があるとしたら、それこそ嗤うべき下凡の作者である」とまで言い切っています。
作品には、文庫本や全集などで容易に接することができますが、やはり初版本から全身で感じることが犀星を深く知ることになると思い、このHPでは初版本を中心に犀星の著書の書影を掲載しています。

この「室生犀星書籍博物館」では、最初に出版された初版本から今も書店で購入できる本までを大正10年より前は著書別に、その後は出版年毎に掲載しています。
 ここに掲載しました書籍の写真は基本的には私自身の蔵書を撮影したものです。できる限り函、帯など出版当時の状態に近いものを掲載しています。
(今時点で、犀星の単行本で入手できていないのは、詩集「抒情小曲集 特製本限定35部」四季社刊(昭和9年12月5日発行)、短篇小説集「女の図 (特製限定100部本)」竹村書房刊(昭和10年6月15日発行)の二冊で、その他、異装本が数冊、完本(函欠等)ではないものが10冊程度あります。そのため、一部未掲載のものがあります。)

 また、参考のために、その書籍の参考市場価格を記載しています。
この価格はこれまで市場で実際に販売されていた価格を参考にあくまで私の主観で決めているもので、なんら保証するものではありません。また古書価は本の状態により大きく変わりますので、状態が良い場合には、これ以上の価格が付くことも珍しくありません。特に最近ではヤフオクで非常にコンディションが良いものが出品されるようになってきました。当時の状態そのままに残っているというのは非常に貴重で、落札価格も比較的高価になってきています。

犀星ファンの方からや犀星に関する質問などございましたらお気軽にメールを頂戴できればと思います。
このホームページにつきまして、ご意見や要望、掲載の内容に誤りがあった場合には、ぜひメールでご連絡いただければと思います。
また、公共のイベント等の展示への無償貸し出しも行っています。
メールは次のページからお願いいたします。
  「HP著者へのメール」

「このホームページで使用している画像は著作権の侵害を目的としたものではありません。著作権に関して問題がある場合は、早急に対処させていただきますので、お手数ですがメールにてご連絡くださいますようお願いいたします。」


トピックス 2017/10/7 「新らしい詩とその作り方」増補版の謎 そのⅡ
以前、「『新らしい詩とその作り方』増補版の謎」として、京文社書店から出版された三版(右書影上)の奥附に記載されています以下の増補版が、
大正十三年五月四日 増補印刷
大正十三年五月十日 増補発行

昭和十三年六月一日 三版発行
実は存在せず、文武堂書店から大正14年4月5日に出版された「改訂版」が、増補版であり、再版との記載をさせていただきましたが、その裏付けとなる可能性のある記述を意外なところから見つけました。
それは、「三版」に掲載されている「再刊小言」です。
そこには、「それからこの本を再び世におくりだすことは、私の現在の心持とはかなり縁遠いものであるが、文武堂主人の熱心な懇請が否(いな)みがたく匇惶(そそくさ)の間に百枚あまり足らざる箇所を増補し、至らぬ箇所を改訂して剞劂(きけつ)に附した次第である。」とあります。

右の書影下は、文武堂から出版された「改訂版」の表紙ですが、「文武堂主人の熱心な懇請(こんせい)」で別の出版社の京文社書店から出版したとは考えにくく、これがまさにそこに記載されている「再刊」であり「改訂」したものだと思われます。
また、「改訂版」に掲載されている「再刊小言」には、「『新らしい詩とその作り方』初版は大正七年二月に発兌(はつだ)したものであって今から恰度六年前である。」との記載があり、そこから増補版が大正十三年に出版されていたのではとの話になったのではないかと推測されます。

トピックス 2017/5/5 「新らしい詩とその作り方」増補版の謎
右の書影は、犀星の最初の評論集「新らしい詩とその作り方」の改訂三版(函・本)です。京文社書店から出版されています。先日、珍しい函附きをネットで見つけて購入しました。
 奥附には、以下の発行記載がありますが、国立国会図書館や他の公立図書館の蔵書記録、古書展での販売履歴でも、増補版が存在した記録はなく、実際は三版から出版されているようです。
大正十三年五月四日 増補印刷
大正十三年五月十日 増補発行
昭和十三年六月一日 三版発行
 また、最下部には、小さく「大正七年四月十日初版発行」との記載があります。そのため、実際は以下のような出版の経緯のようです。
初版  大正7年4月10日発行 文武堂書店刊
改訂版 大正14年4月5日発行 文武堂書店刊
    (芳美閣版)
第三版 昭和13年6月1日発行 京文社書店刊


 参考までに、「室生犀星全集(新潮社刊)」の 「別巻二」に収録されています結城信一著の「書誌」には、「改訂新版 新らしい詩とその作り方 大正十四年四月五日・芳美閣」は記載されていますが、大正十三年五月十日の増補版については、その記載がありません。
 「室生犀星書目集成(室生朝子・星野晃一編)」では、大正十三年五月十日の増補版について「改訂新版」として記載があるもののその[補記]では、「昭和十三年六月一日発行の第三版(定価二円)にて、本改訂新版の初版内容を確認。」との記載があり、原本を確認できていないようです。
 これらの事からも、大正十三年五月十日の増補版は、存在せず、大正十四年四月五日出版の文武堂書店刊(芳美閣版)を指しているものと思われます。

トピックス 2012/06/16  田端文士村記念館と「犀星襍記」
先日、林 土岐男氏の「犀星襍記」を購入しました。「新らしい詩とその作り方」や「鮎吉・船吉・春吉」、「兄いもうと」など犀星の著書に関して書かれており、犀星や犀星の著書を知る上で非常に興味深い1冊です。特に、犀星の書籍の中で、複数の版が発行されており、蒐集として面白いものが取上げられており、「鮎吉・船吉・春吉」についても『鮎吉・船吉・春吉』をめぐってという題で出版の背景や著書について書かれています。
たまたま、同様に先日インターネットで田端文士村記念館を見つけて立ち寄って見ました。そこには芥川龍之介や犀星の著書が多く展示されており、犀星の著書としては、「愛の詩集」(函欠)や「鮎吉・船吉・春吉」(初版、函)、珍しいところでは「十返花」(函)の異装本が展示されていました。その他には、「抒情小曲集」、「性に眼覚める頃」の復刻版なども並べてありました。(残念!)
その後、「犀星襍記」のあとがきでこんな記載を見つけました。
「三年前、長く離れていた郷里に帰ることになり、その時東京・北区の「田端文士村記念館」に二百六十四冊の室生犀星の著作とそれに関連した資料を寄贈した。私個人のものとしておくのはしのびなかったからである。」と。つまり、私が見たのは林 土岐男氏の旧蔵書だったということになります。

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