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最終更新日 2019年1月13日

室生犀星の著書を探すならここから【50音順】
【新発見】童話集「鮎吉・船吉・春吉」の謎の頁を更新 2018/8/18
「兄いもうと」紹介頁を更新 2018/10/27
犀星著書蒐集の記録【最新】頁を更新 2019/1/3


「杏っ子」の映画台本を入手(2018年12月26日)

犀星の長編小説「杏っ子」は、監督 成瀬巳喜男で映画化(公開 昭和33年5月13日)されています。
その映画台本をヤフオクで入手しました。その他にも「場面表・ロケ、セット割り」と「STUDIO MAIL」(案内リーフレット)もセットとなっていました。撮影時の書き込みもあり、実際に撮影に使われたもののようで非常に貴重なものです。
キネマ旬報 第196号(昭和33年2月1日発行)にシナリオ(脚本 田中澄江、成瀬巳喜男) が掲載されていますので、この映画台本と比較してみたところ、キネマ旬報の方が最後のカット数が増えており、セリフも増えていました。撮影の中で追加された可能性があります。
その他にも、当時の映画パンフレット等も入手していますので、「杏っ子」のところで紹介しています。

長篇小説「杏っ子」初出である東京新聞夕刊の切り抜き全271回分を入手
東京新聞夕刊に昭和31年11月19日から昭和32年8月18日まで連載され、後にベストセラーとなった長篇小説「杏っ子」の切り抜き全271回分を先日、ヤフオクで落札しました。非常に丁寧に切り抜き整理されたもので本当に手をかけて集められたもののようです。金沢の室生犀星記念館等には所蔵されているものの、ほとんど残っていない非常に貴重なものです。挿絵は、画家の安西啓明氏です。

大田区郷土博物館に訪問してきました。(2018年11月18日、11月25日)
東京の大田区郷土博物館に久しぶりに訪問しました。
2018年10月27日(土)から12月24日(月)までの会期で特別展「作品の中の大田区‐文士・画家の描いた風景‐」が開催されています。
犀星のコーナーでは、「杏っ子」の東京新聞での連載の切り抜きや、その挿絵の原画、犀星の馬込時代の日記「馬込日記」などが展示されていました。
左は、その特別展の図録です。
「馬込の家」として犀星の馬込の家を、「変貌する山王・馬込(室生犀星と馬込)」で、犀星の「馬込日記」や「杏っ子」が紹介されています。「杏っ子」の東京新聞夕刊の切り抜きも展示、掲載されています。
その後、11月25日(日)に開催されました、犀星の孫娘の洲々子さんの講演会「『馬込の家』-祖父犀星の日常-」と、その後の室生犀星の離れ(馬込第三小学校内)見学に参加しました。

雑誌「地上巡礼」(第一巻第二号)を入手


「地上巡礼」第一巻二号(巡礼詩社刊 大正年3年10月1日発行)

詩集「鳥雀集」初版(第一書房刊 昭和5年6月15日発行)
雑誌「地上巡礼」の第一巻二号(大正3年10月1日発行)をヤフオクで落札しました。
「地上巡礼」は、北原白秋が主宰する「巡礼詩社」の機関雑誌で、第一巻一号(大正3年9月)から第二巻二号(大正4年3月)全六冊が出版されています。
今回入手したものは、残念ながら2ヶ所で頁が切り取られていましたが、犀星の詩「足」はしっかり残っていました。
この「足」について「室生犀星書目集成」(室生朝子、星野晃一編)で確認したところ、詩集「鳥雀(とりすずめ)集」(第一書房刊 昭和5年6月15日発行)に収録されていることがわかりました。
その他にも詩集「日本美論」にも同様に「足」が収録されているとのことで、確認してみましたが全く別の詩でした。
「足」を初出の「地上巡礼」と「鳥雀集」で比較してみましたが、「鳥雀集」では、「頂上巡礼」に掲載された詩の後半が大胆に削られていました。


詩「足」「地上巡礼」の第一巻二号収録を基準に「鳥雀集」と比較してみました。

をみなごの足

足は五つの光より成る。
日光
いえすのひかり。
いんらん淫乱
沈黙
白蛇放散光。
夜ふかく天に叛く足。
あはれあはれ
人にな告げそ
わがかつぎ泣く
しろたえのをみなごの足。
あはれ、おんみ此の世にうまれ
ただ一つ携ひとつ持てるのなれば
ありがたく。
十方遍照
光明真言
足は舞ひ
足は躍り
肅啓を極め
われのかうべに置かる。
白晝(ひる)はこれひたすらに懺悔の真の足。


やはらかくふくれあがり
微温上天
人にな告げそ
わがしんにかつぐ足。
なんだろもろき足。
評論集「新(ら)しい詩とその作り方」が国書刊行会から復刊されました

「新らしい詩とその作り方」
改訂新版(第三版)
京文社書店刊
昭和13年6月1日発行

評論集「新らしい詩とその作り方」は、初版が大正7年4月10日に文武堂書店から出版され、その後改訂版が大正14年4月5日に出版されています。
 しかし、これまで全集にも収録されておらず、気軽に読むことができませんでしたが、今回国書刊行会から「新しい詩とその作り方」として復刊されました。
 第29章まであることと、犀星の「再刊小言」が収録されていることから初版ではなく左写真の改訂新版(第三版)を底本としているようです。
これにより、「新しい詩とその作り方」を手軽に読むことができるようになりました。

書籍情報の見方
各書籍毎に以下の表が掲載されてます。見方は以下の通りです。
①書名
②出版社名
③その書籍の発行日、およびサイズ、函、カバー等が付属している場合にはそれを表記しています。
④装幀者名
⑤この著書を実際に読むことができるサイトを紹介しています。
⑥一般的な古書価(完本美品)を表示しています。(函欠)は、その状態での一般的な古書価を表示しています。また、*は直近でのヤフオク等での落札価格を表示しています。
⑦入手困難度を星の数で表現しています。星の数が多いほど入手が困難であることを示しています。最大★5つ。
近年のテレビドラマ化や映画化の影響で、市場で流通している犀星の著書が減ってきているようです。以前に比較して、特に希少な著書は入手が難しくなっています。
新らしい詩とその作り方①
文武堂書店刊②
大正7年4月10日発行 四六判 函③
装幀 恩地孝四郎
国立国会図書館デジタルコレクション http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/959361
参考価格 40,000 ~ 60,000 (函欠 5,000 ~ 10,000)*38,680⑥
入手困難度 ★★★★⑦

ちょっと違う話題ですが
以下のURLは、「紙で作った日本建築のブログ」です。
http://kaz476.blog.fc2.com/

右の写真は天平宝字3年(西暦759年)に創建された
唐招提寺です。
その他に、遷宮のあった伊勢神宮江戸城天守閣 第三期厳島神社京都御所(紫宸殿)などの日本建築を紙で再現した模型の写真がアップされています。
興味のある方はぜひ立ち寄ってください。


この室生犀星書籍博物館について
室生犀星は詩人として小説家として150冊を超える著書を出版しています。再版、別版の類を含むと優に200冊を超えています。
犀星は自身の著書に対し並々ならぬ愛情と情熱を持ち、その思いは装幀、造本にまで貫かれています。「装幀は、その本の内容を色や感じで現すべきだが、その書物の内容を知るのは著者以外にない、装幀に一見識持たない著者があるとしたら、それこそ嗤うべき下凡の作者である」とまで言い切っています。
作品には、文庫本や全集などで容易に接することができますが、やはり初版本から全身で感じることが犀星を深く知ることになると思い、このHPでは初版本を中心に犀星の著書の書影を掲載しています。

この「室生犀星書籍博物館」では、最初に出版された初版本から今も書店で購入できる本までを大正10年より前は著書別に、その後は出版年毎に掲載しています。
 ここに掲載しました書籍の写真は基本的には私自身の蔵書を撮影したものです。できる限り函、帯など出版当時の状態に近いものを掲載しています。
(今時点で、犀星の単行本で入手できていないのは、中・短篇小説集「蝙蝠(こうもり)」 隆文館社刊(大正10年9月1日発行)と詩集「抒情小曲集 特製本限定35部」四季社刊(昭和9年12月5日発行)、短篇小説集「女の図 (特製限定100部本)」竹村書房刊(昭和10年6月15日発行)の三冊で、その他、異装本が数冊、完本(函欠等)ではないものが10冊程度あります。そのため、一部未掲載のものがあります。)

 また、参考のために、その書籍の参考市場価格を記載しています。
この価格はこれまで市場で実際に販売されていた価格を参考にあくまで私の主観で決めているもので、なんら保証するものではありません。また古書価は本の状態により大きく変わりますので、状態が良い場合には、これ以上の価格が付くことも珍しくありません。特に最近ではヤフオクで非常にコンディションが良いものが出品されるようになってきました。当時の状態そのままに残っているというのは非常に貴重で、落札価格も比較的高価になってきています。

犀星ファンの方からや犀星に関する質問などございましたらお気軽にメールを頂戴できればと思います。
このホームページにつきまして、ご意見や要望、掲載の内容に誤りがあった場合には、ぜひメールでご連絡いただければと思います。
また、公共のイベント等の展示への無償貸し出しも行っています。
メールは次のページからお願いいたします。
  「HP著者へのメール」

「このホームページで使用している画像は著作権の侵害を目的としたものではありません。著作権に関して問題がある場合は、早急に対処させていただきますので、お手数ですがメールにてご連絡くださいますようお願いいたします。」


トピックス 2017/12/15 童話集「五つの城」の重版/刷を入手
童話集「五つの城」の重版をインターネット古書店から入手しました。
初版はときどき市場にでてきますが、重版/刷はなかなかでてきません。
重版/刷では、奥附の形式が大きく異なっている(写真右下)他、巻末の広告が無くなっています。また、表紙の絵も一部修正されています。
奥附には、以下のような記載となっており「版/刷数」の記載がありません。
昭和二十三年十月五日  初版
昭和二十四年十月十日  印刷
昭和二十四年十月十五日 発行
「室生犀星書目集成(室生朝子、星野晃一編)」には、「二刷 昭和二十四年八月十二日発行」との記載があるため、ある程度の回数発行されているようです。
作品としては、
・ねずみの兄弟
・二人のおばさん
・おにぎり
・蟻の町
・鮎吉、船吉、春吉
巻末には、「あとがき」(磯部忠雄著)が収録されています。
まえがきには、犀星が以下のように書いています。
「五つの城」と題をつけたのは、話がこれを書いた私にとってちょうど城のようにたいせつに見えるからその名をつけたのです。
「ねずみの兄弟」と「二人のおばさん」が一等あたらしく書いたものですが、あとは、みな同じ時分にかいたものであります。「蟻の町」はずっと小さい人のお話になるのです。


トピックス 2017/12/2 犀星の最初の評論集「新らしい詩とその作り方」に関する書籍
犀星の最初の評論集である「新らしい詩とその作り方」は、文武堂書店から大正14年4月5日に出版(写真右上)されています。
その後も改訂版など、何度か版を重ねていますが、全集などにも収録されていないこともあり、この作品が取り上げられることはほとんどありません。
先日、ネットで「新らしい詩とその作り方」が、學燈社から刊行されている「國文學」で取り上げられていることを知り、早速入手してみました。
写真右下が、その「國文學」1999年8月号(第44巻10号)です。
ここには、<連載119>本好き人好き「新らしい詩とその作り方」谷沢永一著が、「新らしい詩とその作り方」の初版函の写真と伴に掲載されていました。
内容としては、
1詩は優しい春のやうな感情である
2詩は愛である
3一つの林檎
4陰影、容積、深み、動くものについて
犀星の著書の巻頭の4つの章(初版では全25章)から抜粋掲載されています。
この「新らしい詩とその作り方」について、この他に、林 土岐男氏の「犀星襍記」で「『新らしい詩とその作り方』の周辺」(室生犀星研究14輯収録)として詳しく紹介されている他は、「室生犀星事典」(葉山修平監修、「新らしい詩とその作り方」の項目は、林 土岐男氏が担当)などを除くと、ほとんど言及されていません。
原作は、以下のURLで手軽に読むことができます。
国立国会図書館デジタルコレクション http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/959361


トピックス 2017/10/7 「新らしい詩とその作り方」増補版の謎 そのⅡ
以前、「『新らしい詩とその作り方』増補版の謎」として、京文社書店から出版された三版(右書影上)の奥附に記載されています以下の増補版が、
大正十三年五月四日 増補印刷
大正十三年五月十日 増補発行

昭和十三年六月一日 三版発行
実は存在せず、文武堂書店から大正14年4月5日に出版された「改訂版」が、増補版であり、再版との記載をさせていただきましたが、その裏付けとなる可能性のある記述を意外なところから見つけました。
それは、「三版」に掲載されている「再刊小言」です。
そこには、「それからこの本を再び世におくりだすことは、私の現在の心持とはかなり縁遠いものであるが、文武堂主人の熱心な懇請が否(いな)みがたく匇惶(そそくさ)の間に百枚あまり足らざる箇所を増補し、至らぬ箇所を改訂して剞劂(きけつ)に附した次第である。」とあります。

右の書影下は、文武堂から出版された「改訂版」の表紙ですが、「文武堂主人の熱心な懇請(こんせい)」で別の出版社の京文社書店から出版したとは考えにくく、これがまさにそこに記載されている「再刊」であり「改訂」したものだと思われます。
また、「改訂版」に掲載されている「再刊小言」には、「『新らしい詩とその作り方』初版は大正七年二月に発兌(はつだ)したものであって今から恰度六年前である。」との記載があり、そこから増補版が大正十三年に出版されていたのではとの話になったのではないかと推測されます。

トピックス 2017/7/23 童話集「翡翠」の装幀での新たな発見
函には、児童書らしい絵が書かれています。一方で、本表紙には抽象的な「翡翠(カワセミ)」の絵が書かれています。先日まで作者不詳としていましたが、「室生犀星研究」第32輯に掲載されています「翡翠と犀星」(林 土岐男著)に、「この装丁、口絵、挿絵などをよく見てみると、(HIRO)というサインがある。これは広川の広の略字である。」との記載があり、さらに「この本の装丁、挿絵などはすべて広川松太郎の手になっている。」と書かれています。さらに、「『翡翠』の表紙〈函は未見〉は、」とも記載されていますが、見つけました。函絵(魚)にも「HIRO」のサインがあることを。
ということで、装幀を広川松太郎としました。

トピックス 2017/5/5 「新らしい詩とその作り方」増補版の謎
右の書影は、犀星の最初の評論集「新らしい詩とその作り方」の改訂三版(函・本)です。京文社書店から出版されています。先日、珍しい函附きをネットで見つけて購入しました。
 奥附には、以下の発行記載がありますが、国立国会図書館や他の公立図書館の蔵書記録、古書展での販売履歴でも、増補版が存在した記録はなく、実際は三版から出版されているようです。
大正十三年五月四日 増補印刷
大正十三年五月十日 増補発行
昭和十三年六月一日 三版発行
 また、最下部には、小さく「大正七年四月十日初版発行」との記載があります。そのため、実際は以下のような出版の経緯のようです。
初版  大正7年4月10日発行 文武堂書店刊
改訂版 大正14年4月5日発行 文武堂書店刊
    (芳美閣版)
第三版 昭和13年6月1日発行 京文社書店刊


 参考までに、「室生犀星全集(新潮社刊)」の 「別巻二」に収録されています結城信一著の「書誌」には、「改訂新版 新らしい詩とその作り方 大正十四年四月五日・芳美閣」は記載されていますが、大正十三年五月十日の増補版については、その記載がありません。
 「室生犀星書目集成(室生朝子・星野晃一編)」では、大正十三年五月十日の増補版について「改訂新版」として記載があるもののその[補記]では、「昭和十三年六月一日発行の第三版(定価二円)にて、本改訂新版の初版内容を確認。」との記載があり、原本を確認できていないようです。
 これらの事からも、大正十三年五月十日の増補版は、存在せず、大正十四年四月五日出版の文武堂書店刊(芳美閣版)を指しているものと思われます。

トピックス 2015/9/12 「文藝創作講座」(文藝春秋社刊)の第1号~第10号揃いをヤフオクで入手
ついに「文藝創作講座」(文藝春秋社刊)の第1号~第10号揃いをヤフオクで見つけて落札しました。
これまで、第2号と第3号をそれぞれ入手していましたが、揃いは初めて見ました。内容はネット上でも公開されておらず、非常に貴重です。
「詩文創作講座」の1つとして犀星の「詩とその作法(本文中は「詩とその作り方」)」が掲載されています。(完全な連載ではなく第1号、2号、8号、9号、10号への掲載となっています。)
「詩文創作講座」には、第1号では「詩に就いて」(荻原朔太郎著)が、その後、「作詩講義」(川路柳虹著)が掲載されています。
その他に、この「文藝創作講座」には、
「小説創作講座」、「戯曲創作講座」、「映画脚本創作講座」、「大衆文学創作講座」、「短歌創作講座」、「書簡の書き方講座」が連載で掲載されています。しかも、小島政二郎、岸田國士、直木三十五、齋藤茂吉、高濱虚子などの著名人が書いています。
今回、「文藝創作講座」に連載された犀星の貴重な「詩とその作り方」全編を掲載しました。 → 「詩とその作り方」

トピックス 2012/10/25  外村 彰著の「犀星文学 いのちの呼応 -庭といきもの-」が発売されました
犀星文学 いのちの呼応 -庭といきもの-
外村 彰 著
鼎書房刊 カバー
平成24年11月16日発行
定価 2,500円(税抜き)
著者の外村 彰氏より献本をいただきました。ありがとうございました。
本の題名にありますように「室生犀星の文学の魅力を、主に庭と動植物(いきもの)を描く作品を読み進めながら探っていく」という他の評論とは異なるアプローチで犀星を知ることのできる1冊です。
この本はここから買えます → 犀星文学いのちの呼応―庭といきもの
(現時点では一時的に品切れのようです。)


トピックス 2013/3/3  「幼年時代」初版がヤフオクに出品されていました
この「幼年時代」は、犀星の著作の中で最も入手が難しく、その書影も見ることが無い1冊です。
先日、ヤフオクで初版が出品されていました。やはり人気があり、8,000円での落札でした。
多くの文献では、重版の写真が利用されていますが、右の写真は「幼年時代」オリジナル初版です。この1冊以外は、旧結城信一氏の蔵書で、現在日本近代文学館に収納されているものがほぼ間違いないと思われる他は、皆無のようです。「日本近代文学館所蔵資料目録30 結城信一コレクション目録」には、「幼年時代」金星堂大正11.11.25(1992) (金星堂名作叢書23)の記載があります。重版では、金星堂名作叢書22とされていますが、初版では「金星堂名作叢書23」となっています。
「室生犀星全集(新潮社版)」別巻二の「書誌」(結城信一編)では、大正十一年十一月二十五日・金星堂刊・金星堂名作叢書23・袖珍判一五五頁・定価五十銭。との記載がありますが、「室生犀星書目集成」(室生朝子、星野晃一編、昭和61年11月25日発行)では、「幼年時代」に関して<造本>袖珍判、紙装薄表紙、[補記]金星堂名作叢書22との記載がされています。

トピックス 2012/11/23  「恩地孝四郎装本の業<新装普及版>」を購入
「恩地孝四郎装本の業<新装普及版>」を購入しました。
帯には「比類無き装幀の世界、待望の普及版、ついに刊行!●立体カラー画像約150点、モノクロ約530点!」とあるように1982年に三省堂より函入り豪華本として定価18,000円で出版されたものの復刊として同じく三省堂より出版されました。
やはり室生犀星の著書も多く、カラーでは「性に眼覚める頃」が、モノクロでは「愛の詩集」、「第二愛の詩集」や「新らしい詩とその作り方」、「鮎吉・船吉・春吉」、「三吉ものがたり」など多数紹介されています。


トピックス 2012/09/2  「動物詩集」のカバー附きの初版を入手しました
昭和18年9月5日に日本絵雑誌社から出版された「動物詩集」のカバー附きの初版を手に入れました。これまでも2冊カバーなしをヤフオクで落札、入手していましたが、今回も同様にヤフオクに出品されたものを落札しました。最終的には4,300円での落札でした。
過去には、復刻版が初版として出品されていたことがあり、苦い経験もありましたが、今回はオリジナルの初版を無事手に入れることができました。
奥附には初版発行部数60,000部との記載がありますが、室生朝子・星野晃一編の「室生犀星書目集成」では、「六千部の誤植と思われる。」p.162との記載があります。
例えば同時期に出版された「山の動物」は初版15,000部、「鮎吉・船吉・春吉」においても10,000部以上発行されています。それと比較しても逆に6,000部は非常に少なく感じます。
確かに、市場に流通している冊数は少ないようですが、ヤフオクへの出品は前述の2冊と比較しても多いように感じます。
この件は、「『動物詩集』の謎」の頁で紹介しています。

トピックス 2012/06/16  田端文士村記念館と「犀星襍記」
先日、林 土岐男氏の「犀星襍記」を購入しました。「新らしい詩とその作り方」や「鮎吉・船吉・春吉」、「兄いもうと」など犀星の著書に関して書かれており、犀星や犀星の著書を知る上で非常に興味深い1冊です。特に、犀星の書籍の中で、複数の版が発行されており、蒐集として面白いものが取上げられており、「鮎吉・船吉・春吉」についても『鮎吉・船吉・春吉』をめぐってという題で出版の背景や著書について書かれています。
たまたま、同様に先日インターネットで田端文士村記念館を見つけて立ち寄って見ました。そこには芥川龍之介や犀星の著書が多く展示されており、犀星の著書としては、「愛の詩集」(函欠)や「鮎吉・船吉・春吉」(初版、函)、珍しいところでは「十返花」(函)の異装本が展示されていました。その他には、「抒情小曲集」、「性に眼覚める頃」の復刻版なども並べてありました。(残念!)
その後、「犀星襍記」のあとがきでこんな記載を見つけました。
「三年前、長く離れていた郷里に帰ることになり、その時東京・北区の「田端文士村記念館」に二百六十四冊の室生犀星の著作とそれに関連した資料を寄贈した。私個人のものとしておくのはしのびなかったからである。」と。つまり、私が見たのは林 土岐男氏の旧蔵書だったということになります。
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